それでは自己紹介として趣味を教えてください！

T.N.：	趣味はゲームです。あとはグッズ収集かな。コンシューマーゲームだけでなく、インディーゲームのようにアイデアの光るものも好きですね。
K.N.：	趣味は前回のインタビューに続きバイクです。ソロでツーリングにでたり、けっこう乗ってますね。一番遠くまで出かけたのは山梨か福島かな。
A.I.：	趣味は観劇です。ミュージカルを観るのが好きで、月に一度は必ず観ます。

ベネリックの好きなところは？

K.N.：	難しいな…（笑）
T.N.：	ありすぎて？（笑）
K.N.：	ベネリックはここからまだ大きくなっていくと思いますが、いまが僕にとってはちょうどいい。大きくなりすぎると、いま感じている良さが埋もれてしまう部分もあるだろうし、この規模感が僕にはちょうどよくて、そこが好きです。
T.N.：	では私は違う視点で…　本社のある御茶ノ水周辺はおいしいごはんが食べられます！（笑）　ちょっと歩いて神保町のほうまで行けばリーズナブルにおいしいものがあるので、ランチは毎日楽しみですね。

――イチオシはありますか？

T.N.：	イチオシは人に教えると混んじゃうから…（笑）カレーが有名な街ですし、どこに入ってもおいしいですよ。僕とK.N.さんは週２～３回で食べてるよね。
K.N.：	うん。
T.N.：	では改めてベネリックの好きなところを…　原型という仕事にかかる部分では、ベネリックが扱うキャラクターコンテンツは多岐にわたることから、仕事として造形を手掛けるキャラクターがたくさんあるのは魅力ですね。自分が得意ではない工程があったとしても、仕事として向き合う中で苦労をして、成長できるのは職場環境として好きなところです。

――たしかに、みなさんはほぼすべてのＩＰに関わっていますね。

T.N.：	はい、少数精鋭に近いチームですし、担当キャラクターを定めることはせずにすべてに関わります。その点は大変なところでもあり、裁量が大きいという魅力でもあります。
A.I.：	私は新卒入社一年目なのですが、社員の空気感がすごく好きだなと思っています。大学生のころに思い描いていた社会人の世界は堅苦しいものでしたし、自分もしっかりしないといけないのだろうなと思っていました。ですが、入社してみるとみなさん明るく、よい意味で子ども心を忘れていない方がとても多くて、すごく話しかけやすかったんです。私はそこがベネリックのいいところだと感じています。

仕事について、原型チームの業務内容や仕事の流れを教えてください！

T.N.：	では代表して答えますね。「ベネリックで発売する立体商品の原型を作成して、彩色見本まで完成形として作り上げ、量産体制にのせる」というのが大きな流れです。

――そもそも原型はどう作成するのでしょうか。

T.N.：	各事業部の開発担当から相談を受けて、希望するデザインや仕様をもとに３Dソフト（Z-brush）でデータを作成します。その後、社内調整を経て権利元さまとも確認を進めていきます。メンバーそれぞれの業務内容や進捗を確認しながら振り分けていきますが、商品によっては「これは絶対にK.N.さんが得意なものだな」と思ったら、調整しながらお願いしますね（笑）

――量産品になるまではどういう流れですか？

T.N.：	３Dプリンタで出力したものに塗装ブースで彩色を進めていき、量産前の完成形を一点ものとして作り上げます。そして彩色したサンプルのOKをいただいたら、金型用の原型を改めて準備します。それらを生産拠点に送り、量産の段取りに入っていきます。

――原型チームへの依頼から３Dデータ完成までの期間はどのくらいですか？

T.N.：	平均して２週間から１か月ぐらいです。もちろん仕様や商品のボリュームによって異なりますのでもっと早く終わることもあれば長い場合もあります。

チームや所属する部署について教えてください！

T.N.：	現在、原型チームは５名体制です。僕たち３名と、この場にはいない２名ですね。社内にはこのメンバー以外にも開発担当として原型制作のスキルをお持ちの方もいます。原型チームから事業部に異動したメンバーもいれば、事業部に所属しながら本人が希望して原型制作の勉強をしている方も複数います。

――原型チームの雰囲気はどういうものですか？

K.N.：	チームの雰囲気はすごくいいですよ。年が離れている方もなんでも気軽に教えてくれますし、僕が教えることもあるので持ちつ持たれつです。お互いに尊敬と信頼がありますし、絶対的な上下関係というわけではなく、平等ですね。みんな助け合っています。
A.I.：	おっしゃる通りです！（笑）　入社する前は、職人気質の仕事だろうし、ひたすら先輩の背中をみて、何年か開発の仕事を経験してからでないと原型制作には携われないんだろうなと思っていました。ところが、入社してすぐに原型チームに配属になり、ソフトも支給されて実務が始まりました。わからないことはなんでも快く教えてもらえますし、煮詰まっているときも察して声をかけてくれます。
T.N.：	そうですね、原型チームに新卒として入ってくれたのは彼女が初めてなので、A.I.さんの成長次第でこのチームの良さは左右されるかな！（笑）僕は店舗スタッフから原型チームに異動したのですが、A.I.さんと同じように、配属されてすぐに原型を必要とする商品を任せていただきました。主幹事業部のメイン商材となりうるアイテムでしたので、苦労しながら取り組んだ記憶があります。その時もK.N.さんやメンバーのみなさんがいつも親切に教えてくれました。僕が黙って悩んでいるときも声をかけてくれたので、当時からこういうチームでしたね。

――開発部には他のチームもありますか？

T.N.：	はい、生産工場を管理しているチームや品質管理のみなさんですね。ベテラン揃いで、豊富な経験則と知識のもとにどっしりと構えてくれている方たちなので、穏やかですし疑問や悩みになんでも答えてくれるチームです。一方では商品や飲食店舗で扱うメニュー、食物販を含めて、ベネリックのものづくりにおける安心安全を守るという役割があるので、非常にシビアな視点も併せ持っていますね。
K.N.：	品質管理チームは日頃からチーム内でよく会話をしていますけど、僕たち原型チームは少し席が離れているので、いつも心の中で返事をしています（笑）
T.N.：	そういえば、原型チームは３Dデータを作成しているときはあまり話をしていないかもね。
A.I.：	制作室では話しながら作業をすることもありますね。私はお二人の会話をラジオがわりにしています（笑）
K.N.：	結局集中しちゃうけど、手を動かしながらあたりさわりのない話はするよね。

ベネリックの立体商品の強みは？

A.I.：	入社する前にいちファンとして魅力に感じていたのは、作品の世界観の要素がきちんと追加された状態で立体化されている部分です。入社してから感じるのは、やはり作品に愛をもってつくられていること、そしてベネリック独自の世界観が表現されているのが強みではないでしょうか。
K.N.：	多様な素材を使用して立体化していますし、そこで培われた技術やノウハウがあってこそ表現できる部分があります。それはベネリックの強みだと思いますね。開発担当者のデザイン通りにつくるのではなく、原型師がそれぞれ提案することも受け入れてもらえるので…「こういうのができたんだけどこれどうかな？」って（笑）　もちろん権利元さまのスタイルガイドに沿うことが大前提ですけどね。
T.N.：	長年立体商品を手掛けてきたからこそ蓄積された経験と、原型チームや開発担当者の創造性によって世界観を広げながら企業として成長していけたのは、過去の先輩たちや、彼らの提案を受け入れ、一緒に考えてくださった権利元さまとの積み重ねがあったからこそではないでしょうか。

仕事のやりがいや楽しさは？

T.N.：	手を動かしてつくっているときは難しい顔をしながらも楽しそうですよね、みんな。 「ものづくりをして、自分のすきなこと（原型制作）を仕事にできているなんてすごいことじゃん！」と上司に言われたことがあります。それはその通りで、自分の趣味や得意なことを仕事にできているのはとても恵まれているし、ありがたいことだと思っています。
A.I.：	私は好きな作品があってベネリックに入社しました。自分の好きな作品に携わって、自分が造形して、ものづくりができるのはやりがいですよね。手掛けている商品の発売日を楽しみに日々仕事をしています。
K.N.：	ものをつくることの喜びもですけど、店頭に並んでお客さまにお求めいただくところまで見届けられることは大きなやりがいです。 入社してすぐに原型を任せられて、さまざまなことに関わらせてもらえるのはいい意味でのギャップでしたね。他企業だと分業のところが多いと思いますが、ベネリックでは原型チームみんながすべての工程を知っていて、手掛けることができる。それはすごくいいことだと思っています。ちなみに僕は色を塗る（彩色）工程がいちばん楽しいかな。原型をつくるのはもちろん好きですけど、自分で想像して色をつくっていくのは楽しいですし、塗りながら勉強しています。上司や他メンバーからアドバイスをもらいながら、ブラッシュアップしていく作業の中で技術や知識を吸収していけるんです。これからベネリックが関わらせていただく新たな作品にとっても、僕たちが経験しているこういう学びを活かし、貢献していけると信じています。

苦労したことはどんなこと？

A.I.：	モデリングソフトに慣れることに現在進行形で苦労しています…！立体をつくるために２Dのデータをつくることになかなか慣れないですね。そういう意味では、私は３Dプリンタで原型が出力されたときが一番楽しいです。
T.N.：	確かに２Dの画面で立体のデータをつくることはすごく不思議だよね。
K.N.：	うん、画面でつくったものを３Dプリンタで出力したらイメージとは全然違ったということもあります。修正が必要な箇所もでてくるので手直しするしね。
T.N.：	量産とひとくちにいっても、生産工場から日本へと輸送して、倉庫から店舗への配送、そしてお客さまの手元に届くまでに破損しないかなど、注意すべき点はたくさんあります。そういうことはデータを作成しているだけだとなかなかわからないですよね。「お客さまに楽しんでいただく」ために、どこにどんな工夫をしていくかを権利元さまや関係者のみなさんと相談を重ねるのも大切な仕事です。

続いて、入社の動機についても教えてください！

A.I.：	私はベネリックの直営店舗を訪ねたときに立体商品のクオリティがすごいと感じたことや、自分自身が大学で立体造形を学んでいたのを活かしたくて、開発職を経て原型師になれたらいいなと思って入社しました。総合職での募集だったので、原型師になれるとは思っていなかったですね。
T.N.：	私は立体商品がつくられることへの興味からはじまって、モデリングソフトの廉価版を購入してさわったりはしていました。そこからご縁がつながって、本社で原型師として働いてみないかというお話をいただきました。なので、ものづくりが好きで立体物に興味関心がある、少しでもつくってみたことがある方ならしっかり活躍できると思いますし、業務という形で向き合うことで、ソフトの扱いやそのあとの技術面はとても成長しました。K.N.さんは専門学校で学んでいたんだよね。入社したあとの成長ぶりはどうでしたか？
K.N.：	成長具合はまったく違いますね…入社する前は学校での制作のみで、デフォルメの小さいキャラクターを数体、スケールモデルを１体データで作成した程度でした。入社してからは自分でもソフトを購入して、家でも勉強できるようにしたね。
A.I.：	まだ成長したという実感まではたどり着けていませんが、私も自宅で作業できる環境を用意したので、勉強を続けたいです。
T.N.：	やはり職人的な要素は多くあって、残業が続くこともありますし、好奇心や向上心をもっていろいろな分野に興味を抱いていくことが必要な仕事です。先輩方が築いてきた技術や信頼を保ちながら、これからも期待に応えていけるようにがんばらないといけないと思っています。

これからやってみたいことはありますか？

T.N.：	いま現在、わりとなんでもやらせてもらっています。どちらかというと、「商品化につながらなくてもなんでもやってみよう」というチームなんですよ。
A.I.：	商品化につながらなくてもいいのなら、「蛇」のものをつくりたいです。学生時代は蛇のモチーフでものづくりをしていました。ベネリック カプセルトイの事業だったら挑戦できるかな。
T.N.：	私は自分が好きなキャラクターの立体商品をつくってみたいですね。異動になる前に勤めていた店舗のキャラクターで貢献できたらいいなと常々思っています。
K.N.：	僕はみんなと少し違いますけど、国内の工場がほしいですね。日本で量産できたらうれしいです。あったらすごく楽しいだろうな。

入社を考えている方へ伝えたいこと。

A.I.：	自分は入社したばかりですけど…好きなもの、やりたいことを言い続けていたら関わらせてもらえることになったので、自分の思いや気持ちは表に出し続けておくといいと思います。
T.N.：	私は依頼を受けてメンバーに業務を振り分けていくのですが、やっぱりそのIPやキャラクターが好きな人にお願いしたいなと思います。せっかくつくってもらうのなら、好きな人に手掛けてもらいたいですよね。ここまでの流れでも話していますが、ものづくりという点において、ベネリックには企画過程から量産、店頭に並ぶまでを間近に見られる環境があることに魅力を感じてもらえるのではないかなと思います。
K.N.：	ベネリックの魅力はたくさんあって、その中の一つにたくさんのキャラクターやIPに関わって、多くの工程に携わることができるということがあると思います。

――原型チームのみなさん、ありがとうございました！ものづくりが大好きな方や原型制作に興味がある方、ぜひベネリックで“ものづくり”をしてみませんか？